2/24/2014

地下鉄の遅れが40%減った?

昨日の土曜は真っ青な空に陽の光が輝いていて眩しいほどだったのに今日は雨交じりの強風。最近日本やアメリカの友人、仕事関係のメールの書き出しはお天気のことばかりです。こっちは雨、あっちは雪と実に変な天気です。

さて、ロンドンの地下鉄は週末は修理をするので必ずどこかの線がとまっています。ですから週末ロンドンに出る時はどこの線がオープンしているかをチェック しなければいけません。ここの地下鉄は150年の歴史があります。古いから修理が必要なのは仕方のないことかもしれません。でも私の知る限り、もうずーっ とずーっとこんな状態が続いています。週末にちゃんと全ての地下鉄が走っていた記憶さえ近年はありません。修理って時間がかかるんだなーといつも思いま す。

多分、こんなことが東京であったとしたら天をひっくり返すほどの大混乱になるのではないでしょうか?それがこちらでは皆もう、慣れっこになっていて週末は 地下鉄は動いていないものと納得しているようです。それならば他の走っている線を利用するか、バスを利用するか、さもなければ歩くか!自分の力ではどうし ようもないことは、さっさとあきらめて他の方法を探す.....これも知恵をつけたり、頭の運動にはいいのかもしれません。

この広告は地下鉄のプラットフォームで見かけたもの。今までしょっちゅう故障していた地下鉄も長年の修理で、時間の遅れが40%縮小されたというロンドン 市長と交通局からの‘誇らしげな’広告です。40%も速くなったと言えばなんだか超特急のように速くなった感じがますが、全部修理が完成するのはあと十年 先のこと?

2/21/2014

大英図書館

冬場の忙しくない時に、ブルーバッジの協会、ギルド(組合)、日本人公認ガイド協会などがさまざまな勉強会を催してくれます。昨日は大英図書館 British Libraryのツアーでした。図書館のスタッフで30歳くらいの若い女性の案内で1時間半のツアーをしてくれましたがこのガイドさん、若いのに素晴らし かった。(と言うと語弊がありますね。若くても仕事が素晴らしい人は沢山いますから)お客を引き込む力....一緒に周った同僚の顔を見ればそう思ったの は私だけではないことがわかります。

さて、この大英図書館、1997年に5億ポンドの建設費をかけて大英博物館の建物から独立しましたが、今では2億点のアイテムを所蔵する世界最大の図書館 になりました。コピーライブラリーですから英国で出版される本は全て一冊ここに納まっています。所蔵品は書棚にするとなんと480キロ、その中には 1500万冊の本、800万枚の切手などが含まれますが毎日新しく400品がコレクションに加わるそうで、所蔵品の数もすごいスピードで増えています。

大英図書館というからには周りが本に囲まれていると思われるでしょう。でも実際に一般人の目に見えるのは建物の真ん中にあるガラスで覆われたタワーにぎっ しり納められた65000冊の‘キングズライブラリー’の蔵書だけ(写真)。それはジョージ3世(1738~1820)が集めたものが国家に寄贈されたも ので、使われているガラスは万が一火災の場合でも6時間は耐えるのだそうです。他のほとんどの本は地下4階(1階が二層になっているため実際は地下8階) に収められている本がベルトコンべイヤーに載せられて利用者に届けられます。それでもこの建物に収められているアイテムは全体の40%のみで残りは大英図 書館の別館があるヨークシャーのボストン.スパに保管されているというのですから気が遠くなるような話です。

この図書館を利用する場合はもちろんIDが必要ですが意外と簡単に利用できます。問題は、あなたが読みたい本の詳細をしっかり伝えること。例えば‘ジェーン.オースチンの本’と言っても500冊もあるのですから出版社や出版月日などを詳しく伝えることが必要です。

残念ながらハイライトの展示室(The Sir John Ritblat Gallery)は現在内装を一新するために閉まっていますが(3月8日オープン)、そこにはマグナカルタからビートルズの走り書きまで様々なアイテムが公開されています。

大英図書館は大英博物館同様無料で見学、利用できます。

2/16/2014

息子の家

お嫁さんが看護婦になるために学校に通いだして3年が経ち、去年やっと資格を取ってロンドンのチェルシー&ウェストミンスター病院で働き始めました。息子 ひとりのお給料だけではロンドンの家賃を払っていくのが大変と、我が家に同居し始めたのが2年くらい前だったでしょうか?それで去年の夏、やっと家を購入 しました。場所はロンドンの北部のトッタリッジ&ウェットストーンというところです。我が家からは車で40分くらいのところ。

この家が見つかるまで彼らが見た家は数知れず。そこでふたりが気に入ったのがこの家です(写真)。1876年に建てられたテラスハウス(長屋)の一番端。 地域、間取り、近所の雰囲気などが気に入ったようで、内装は全く気にしていません。何故なら内装に関しては始めから全部やり直す予定だからです。

大工さんが入る前に自分たちでできることはしようということで目下、壁紙やタイルを剥がし、備え付けのウォードローブやオブンなどを取り払っています。こ の写真は数日前に撮ったもの。これから大工さん、排水工、電気屋さんなどを雇い、そうそう、まず全ての工事を監督する人を見つけなければいけません。頼り にしていた人が急にできなくなり(「他の仕事が思ったより時間がかかるようだから」という理由のようですが、どうもあまりの大改築に逃げ出したような気が しないでもありません!)また出発点に逆戻りです。

一体完成はいつになるのか?私たちとしては(特にルビーとジャスパーにとっては)、いつまでも同居してほしい気持ちもありますが、やはりこちらの国では両 親と同居するのは稀で、家庭を持つと独立するのが一般的ですから仕方ありませんね。もっとも最近では同居することによって家族の絆も強くなるので同居型が 見直されてきているようですが。

ボロボロの中世の納屋などを、それも天井が落ちてこないようにつっかえ棒をしているほどひどい状態のものを完璧に改築して快適なマイホームにする人がいま す。私の知り合いにもそういう人が沢山います。私もずっと前はボロボロの中世の農家を改築して田舎に住みたいなーと夢を抱いていました。でも今となっては そんなエネルギーもありません。

新しくブリーダーから犬を買うのではなく、敢えてレスキューした犬を飼うということとボロボロの家を救って住める状態にするということに何か共通したもの があるような気がします。つまりなくなってしまう可能性のあるものを自分たちの力で再生させる満足感です。英国人って整形手術ではないけれど‘手術前’と ‘手術後’が好きなんですよね、きっと。この国に住む私も、知らないうちにそうなってしまったのかも?

あまりにひどい状態の息子たちの新しい家(?)が一体住める状態になるのかしら?そしてこの先ちゃんとローンを払っていけるのかしら?など親として要らない心配があるのも事実です。

2/11/2014

‘雨二モ負ケズ’ コッツウォルズのスノードロップ

私たちは週末のみの短いホリデーとしてよくコッツウォルズに行きます。片道2時間以上かかるので日帰りにはちょっともったいなく思い、かと言って一週間まるまるホリデーがある時はもっと遠い国内旅行、または日本とかに行きます。

今回も金曜から月曜の短い滞在でコッツウォルズに行ってきました。たいていは別荘に滞在します。別荘と言っても私たちが持っているものではなく昔から使っ ているジェレミーのコテージ。セルフ.ケータリングのコテージです。それはバスさえ通っていないド田舎にあるコテージです。

ご存知のように、今英国はあちこちで洪水の被害が相次いでいて、コッツウォルズも例外ではありません。強い風と共に眠れない夜もあります。このブログでも 以前お話ししましたが、牧草地が湖になっているところが沢山あります。ドライブしていても‘ここも’‘あそこも’というところばかり。そんな中で道端でス ノードロップ(写真)を見かけました。洪水になっても、嵐になってもしっかり芽を出して一所懸命生き延びようと必死になっているスノードロップ。その健気 な姿に私の涙腺もゆるみそうです。

2/07/2014

コッツウォルズの暮らし

長年の友人でコッツウォルズに住むクリス.ディーが日本人向けにコッツウォルズのブログ ‘コッツウォルズの暮らし’を始めました。コッツウォルズ観光局に勤めていたこともあるクリスは日本にコッツウォルズを広めたキーパーソンです。雑誌、新 聞の取材からテレビのロケまで彼が今まで手掛けたプロジェクトははかり知れません。

コッツウォルズに長年住んでいるからこそアドバイスできること、情報などが満載です。私は時々、このブログで日本語訳を担当します。

英国に、そして特にコッツウォルズに興味のあるかたは是非訪問してください。始まったばかりのこのブログ、どんどん情報を増やし成長していくことでしょう。
www.cotswoldsculture.org

今週末はコッツウォルズで過ごします。今日は久しぶりの青空。雨が続いたので、今日は気分もすっきり。鼻歌を歌いたくなるような天気です。

2/05/2014

甲州ワイン

甲州ワインのティスティングがロンドンのウェストブリーホテルで行われました。友人と一緒に行く予定の方が急に都合がつかなくなったためにお声がかかったというわけです。ありがたいことです。

会場にはソムリエや食コンサルタントが50名くらい集まり、それぞれの料理に合うワインはどれかということで活発な意見が沢山出ていました。こういう試食 会、試飲会などで思うことは英国ではいわゆる世界的に有名な人(この場合はパネルに座ったソムリエ)の意見に対して「私はそう思わない」とはっきり言うこ とが何の抵抗もなく受け入れられること。今回のメインのソムリエもフランス人でしたが、最初に「私の意見はあくまで個人的な意見であって、他の人は違う意 見を持っているのは当然」と断ってからティスティングが始まりました。

隣に座った人はロンドンの有名レストランのいくつかを担当している若いコンサルタント。何度も手を挙げて意見を出していました。日本では年も30くらい違 うマスターに対して「私はそうは思わない」と皆の前で反対意見を出すことは控える風潮にあるのではないでしょうか?(最近の傾向は違っていたらごめんなさ い。)参加した人も全く違和感なく聞いています。他からも違う意見が出ました。そのための集まりなのですから色々なひとの意見が出て初めてこのテイスティ ングを開いた意味があるということです。

私は日本の方に英国を紹介するのが仕事です。もう何十年もそれだけやってきました。でも最近日本の‘いいもの’をこちらに広めることにも携わっています。 本当に偶然このようなことに関わることになったのですが、日本の上質のお醤油や昆布などがこちらの市場に進出する可能性をチェックしています。それと同時 に人間も日本を代表するような技術を持った日本人を応援することに大きな遣り甲斐を感じています。そういう人は、これからは‘長いものにはまかれろ’では なく、正しいと思うことはどんどん意見を言って世界に貢献していくことが大切と思います。世界の人は‘自分に持っていない新しい発想’を求めているのです から。特に英国人は伝統を重んじる国ではありますが、反面新しいものが良ければすぐに受け入れる合理性も持っています。それは単に流行ということではな く、長い意味での可能性を考えた上で受け入れる価値があればなおさらです。だからチャレンジの場として英国に来る若者、新しい市場を求めてやって来る企業 が多いのでしょう。そしてその分競争も激しいようです。

日本人の友人は英国に関して「自分の意見を持ち、発言することが受け入れられる文化。」を持っていることを指摘しています。正にそう思います。

昔から日本に根付いた材料から始まった日本食、そしてそれには日本で採れたブドウから作られるワインがぴったりなのかもしれません。食べ物、飲み物の相性もそう考えれば甲州ワインが日本食と肩を並べてこれからどんどん世界に進出していくことも夢ではないと思います。


2/01/2014

ロンドン.シティ空港

ロンドン近郊の空港にはヒースロー空港、ギャトウィック空港、スタンステッド空港、ルートン空港などがありますが、一番中心に近い空港にロンドン.シティ 空港というのがあります。なんと金融街である旧市街から10キロちょっとの場所でドックランドに造られ1988年に運航が開始されました。滑走路は一本で 1500メートル。‘朝ごはんのミーティングをロンドンの空港で、ランチのミーティングをパリの空港で’という超忙しのビジネスマンが、空港間の行き来だ けで商談できると聞きましたが、お恥ずかしいことに私は行ったことがありませんでした。

先日、スペインから来た知人をピックアップするのに初めてこのロンドン.シティ空港に行きました。小さいことは予想してはいましたが、あれほどまでに小さ いとは! 到着ロビーはどこかなー?とスタッフらしい人にきいたら「ホラッ、あそこ。」と言われ指さされたところはサンドウィッチバーとカフェの間の狭い 通路。その先にありました、ありました、インターナショナル.アライバルズと書かれたドア。まるでそれは「プライベートにつき、進入禁止」と言っているよ うなドアでした(写真)。でも飛行機が到着してから30分以内で知人は出てきましたし、迎えにき

さて、昨日はとてもうれしいことがありました。私はお豆腐が好きで、日本で電気豆腐作り器を探し求めて秋葉原をくまなく探したこともありました。ロンドン で手に入るお豆腐は長期保存用のパックに入っているもの、または韓国、中国のお豆腐(日本のものとちょっと違います)で、日本製の生のお豆腐は我が家の近 くには売っていません。ところが最近日本人でお豆腐を作っている人がいることを知りました。私の友人は近所の人を集めて一か月に一回そのお豆腐屋さんから まとめて注文をとっていたのです。もちろん私もすぐに仲間に入れていただき、昨日初めて注文したもをその友人の所に取りに行ってきました。あまりにうれし かったので、いろんなものを注文しました。お豆腐、がんもどき、厚揚げ、おから(これは無料)、豆腐ドーナツ、豆乳....みんな長持ちしないもので使い 切らなくてはいけません。それで昨日の我が家の夕食は湯豆腐、厚揚げにお醤油と生姜、がんもの煮つけ、おから、それにほうれん草のおひたしなどの野菜で す。日本でこんな献立にしたらきっと家族から文句たらたら?豆腐攻めです。でも日本風のお豆腐に飢えていた我が家の住人は皆ハッピー。「おいしいなー」 「おいしいなー」を連発です。そしてデザートは豆腐ドーナッツ。

やっぱりなんってたってお豆腐料理は最高です。
てもらったミニキャブもターミナルのすぐ外に来てくれ待ち 時間は3分。便利だなー。到着後ロビーまで出てくるのに1~2時間かかるヒースローより、便利かも?