10/28/2016

金色のコッツウォルズ

昨日はおひとりのお客様をコッツウォルズにご案内しました。朝は霧が深かたのですが、コッツウォルズに到着するころから明るくなって、しかも時々顔を出す太陽の陽で秋のコッツウォルズが益々美しく見えました。

私のカメラももうそろそろ寿命でしょうか?本当はもっともっときれいな景色だったんですが、それがあまり出ていません。がっかり。

でも皆さんに金色のコッツウォルズを少しでも感じて頂けたらうれしいです。


最初の目的地までは2時間半。途中新鮮な空気を吸うために車を停めて。
 




こんなところにもパブリックフットパスが。時間があったら少し霧のかかった森を散歩してみたい気分。




ぐんぐん霧が上がって、眩しい太陽の陽が遠くを照らし始めました。


 
 
 
 
 
 
 
チッピング.キャムデンは160キロの‘コッツウォルドウェイ’というウォーキングルートの出発点です(または終点)。今回のお客様はドーヴァーズ.ヒルでのウォーキングを希望されました。本当はチッピング.キャムデンから歩けば最高なんですが、それ以降の予定が詰まっていましたので近くの駐車場まで車で行って丘から30分強のウォーキングを楽しんでいただきました。
 
 
 
 
 



ここはポピュラーなウォーキングルートです。犬たちもうれしそう!
 
 
 

 
立ち寄った村の民家の煙突からは柔らかな煙が空に向かって溶けていきます。ああ、そろそろ冬がやって来るなー。
 
 
 
 
 
 
収穫祭の飾りが残るスノーズ.ヒルの教会。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
パブリック.フットパスの看板があるとつい足が向かってしまいます。羊も秋を楽しんでいるよう。
 
 
 
 
 
スタントン村
 
 
 
 
イギリスの秋の田舎は金色です。
 







 
 
 
馬も犬も、そして人間も秋を楽しんでいました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして車も。
 
 
 
 
これからコッツウォルズも冬の準備。暖炉の前でいただく紅茶のおいしい季節ももうすぐそこです。

10/24/2016

キャムデンタウンは外国でした。

友人が「キャムデンタウンに貴方が好きそうなレストランがあるから行きましょう!」と誘ってくれました。キャムデン.タウン?そういえばロンドンにはそんな場所があった.....というのは言い過ぎですが、私には縁がない場所.....と思っていました。運河沿いのウォーキングは素敵ですし、リージェンツパークやプリムローズヒルも近くにあるしそういうところは時々私の散歩コースではあるのですが、キャムデンタウンと言えば、パンクファッション、タトゥー、スリというイメージが強くて、どうしても避けてしまうところでした。

でも昼食後、せっかくこの地域に来たのですから....とマーケットを友人と共に散歩することにしました。

そこは別世界でした。 一体何を売っているのか、見せているのかわからないようなお店が沢山ありました。



 


「これから何が始まるの?」と待っていたら、始まる様子はありません。もしかしたらここは買った食べ物を食べるところ?




ストリートマーケットには食べ物屋さんも並んでいます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あらっ、日本語!
 
 
 
 
ポッキーがずらりと並んでいました。
 
 
 
 
「たけのこ(の里?)」が好きな息子にすぐに連絡。「チョコではないけど、いい?ストロベリーだけ。他に欲しいものない?」 すぐに返事が来て「要らない。チョコでなければだめ。」と、「たけのこの里」に関してはかなりこだわっている様子。
 
 
「興味がないから」と遠ざかっていたキャムデンタウンでも色々新しい発見がありました。新しいデザイン、新しい使い方など「フーン!」と感心することしきり。
 
 
 
 
「何にでも好奇心を持って」をモットーとしている私ですが、興味のないところは知らないうちに避けて通っていて、おもしろいものを見つける機会も逃していたことを思い知らされました。
 
 
でも、日曜のあの人出。私にはキャムデンタウンでは30分が限度でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

10/20/2016

えっ? 最悪の食事?

私の土曜の楽しみのひとつはタイムズ紙の別冊を読むことです。




その中でも毎週心待ちにしているのがジャイルズ.コレンが書いているレストランに関する連載記事。彼の評価は時には「うん、うん、確かにそう!」と同感することもあれば「そんなにおいしいとは思えないけど?」と彼の味覚に疑問をもったり。食に関してはひとそれぞれの好みの違いですから評論家の意見をそのまま受け入れるのは危険です。それでは私にとってジャイルズ.コレンの記事が何故面白いかと言えば、正直な気持ちを堂々と適切な文章で表現しているから。

先週の記事の見出しは「今まで世界中のレストランで食べた食事の中で最悪のもの」です。

オックスフォードの中心にあるランドルフ.ホテルは昔から有名で、そのヴィクトリアン.ゴシックの外観もさることながら大きなシャンデリアがぶらさがるダイニングルームは「ああ、イギリス!」と思わせる雰囲気で、アガサ.クリスティやインスペクター.モースなどのテレビドラマでも撮影に使われたホテル。おそらくはオックスフォードでは一番有名なホテルではないでしょうか?

私はもう10年以上も泊まっていませんが、5年くらい前でしょうか?お客様とアフタヌーンティをする機会がありました。確かにその内容は別に特別なわけでもなくごく普通のアフタヌーンティで内容もはっきり覚えていません。

でも、この記事を読んで思ったことがあります。「そう、ランドルフ.ホテルに限らず最近のイギリスは残念ながらこうなってしまった。」ということ。


 

「イギリスに行ったら朝食を一日三度食べなさい。」と言われるほどイギリスの朝食はおいしいと言われていますが(現在は健康のことを考えれば一か月に一回くらいがいいかも?)、コレンはその朝食の事を書いていました。




‘ 出された朝食を見て思わず笑ってしまった。....てっきり間違いと思いレジに行って間違いを指摘したら、「間違いではありません。それでいいのです。」と......ベーコン一枚、トマト半分、目玉焼き一個、ソーセージ1本、マッシュルーム7個、冷凍のハッシュブラウン一個だけ...’


要は、内容ではなくこの朝食が(それ以外に温かいものを待っている間に食べるセルフサービスのシリアルやヨーグルト、紅茶、ジュースなども含むのですが)21ポンド50ペンスということにあると思います。

もしこれが5ポンドだったら誰も文句は言わないはず。ひょっとしたら夕食も食べられる料金でこの内容だからコレンは怒ってしまったのだと思います。






「世界で一番住みやすい国」と信じていた私にとって、ここ数年のイギリスはだんだん居心地が良くなくなってきました。それでも「世界中でどこの国に住みたい?」と言われればやっぱりイギリスを選ぶでしょうけど。(ブータンにも住んでみたいと思うこともありますが)

何故でしょう?それは、イギリスでの幸せな暮らしの中でのプライオリティがずっと私が信じてきたものから徐々に遠ざかっているように思えるからです。いかにして収入を増やすか、いかにして社会的な地位を高めるか、いかにして有名になるか.....そんなことが先にたって個人それぞれ違うはずの「幸せな人生を送るために」の要因の順序がずいぶん変わってきたように思います。

特にビジネスに関してはいかにして短期間にお金を儲けるかが先に立つようになったことはあちこちで感じられます。

レストランに関してもそうです。だからコレンが21ポンド50ペンスも払って「ベーコン1枚、マッシュルーム6個....」と怒った(怒る前に笑ってしまったそうですが)気持ちがよくわかります。

アフタヌーンティに関しても同じです。ロンドンのホテルではひとりにつき60ポンド請求するところが珍しくなくなりました。しかも以前は「お好きなだけ居てください」でしたが、今は2時間限定のところばかり。アフタヌーンティとは「時間を気にせずにゆっくり楽しむ」が原則だったのではないでしょうか?

ホテルはアフタヌーンティブームで「これはビジネスになる!」と、法外な(私にはそう思えます)料金を設定し始めました。

ああ、昔のイギリスは一体どこに行っちゃったのでしょうか?それでもロンドン以外ではまだBritish Valueが残っていると信じていましたが、ジャイルズ.コレンの記事ではオックスフォードもロンドン化してきたことを知り、残念に思います。これからはサービス業が人ではなく、お金が先立つようになってくるのでしょうか?

と、皆さんまたまた私のボヤキにお付き合いくださってありがとうございました。それでもまだまだBritish Valueが残っているところは沢山ありますから、イギリスにいらっしゃったらそういうところを是非見つけてください。ポンドがドッカーンと下がったことで少しは「真のサービスとは?」と考えるレストラン、ホテルに期待します。

10/16/2016

公園に行く途中で

今日は日曜というのに朝から雨です。ルビーはお年のせいもあり晴れの日でも散歩は気が進まないのに、今日のような日はソファーでじっとしているのが一番とでも言っているようにい眠りばかりしています。時々眠ったふりをしているだけかもしれません。

昨日は反対に真っ青に晴れた空に太陽の陽が益々眩しく、家族みんなで秋の空気を吸いに散歩に出かけました。先週はあまり感じなかった紅葉の美しさに見とれてしまって、公園まで行くのに時間がかかったこと!










 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
寒くなって家にこもりがちになるこの時期、木々の葉の色づきを思うと、ついスカーフを巻いて外に出かけたくなります。

10/13/2016

シェイクスピアのお母さん、奥さん、娘さん.....

ウィリアム.シェイクスピアが亡くなってからちょうど400年の今年、さまざまなイベントがイギリス各地で行われています。

シェイクスピア生誕地信託協会(Shakspeare Birthplace Trust)はシェイクスピア関係の建物や文献を保存するためのチャリティ協会で、生家のあるストラットフォード.アポン.エイヴォンの町の周辺にあるシェイクスピア関係の建物を5件、その他は例えばアメリカのハーバード大学に名を残したジョン.ハーバードの母キャサリン.ロジャーズの実家、パーマーズ.ファーム(2000年まではこの建物がシェイクスピアの母メアリーの実家と考えられていた)などを管理しています。


ハーヴァ―ド.ハウス



 


シェエイクスピア関係の建物では生家、奥さんの実家、お母さんの実家、娘さんの嫁ぎ先、シェイクスピアが隠居し生涯を終えたニュープレイスの庭と建物の土台があります。その中でも生家と、1,6キロ離れた村にある奥さんの実家は(アン.ハサウェイのコテージ)日本からの観光客が最も訪れる建物です。


シェイクスピアの生家
 
 
 


先日ご一緒したお客様は英国専門の旅行会社もできるくらいイギリスの事をよくご存じの方。日本で「Shakespeare's Houses and Gardens Pass」(2393円)というのをオンラインで買って、生家、奥さんの実家、娘さんの嫁ぎ先の3か所を見学されました。このパスは大変お得なもので、日本で買った方がずっと安いようです。(因みに英語のオンラインショップの料金は26ポンド25ペンスでした!)私にとっても新しい発見でした。

シェイクスピアには長女のスザンナに続き、双子のジュディスとハムネットの(ハムレットではありません)3人の子がいました。そのうちハムネットは11歳の時に亡くなり、ジュディスの結婚相手は女性関係で問題をおこし訴えられるという人。結局シェイクスピアの遺産は長女のスザンナに受け継がれます。

さて、スザンナは当時町でも評判の医者であったジョン.ホールと1607年に結婚します。その後、シェイクスピアが亡くなって、その家ニュー.プレイスに引っ越すまで過ごしたのがHall's Croftでした。




シェイクスピアには直接関係はありませんが、16~17世紀の建物や家具、絵画など、また当時の医学器具、ジョン.ホールが書いた医学に関する記録などが興味を惹きます。


 
 
 
 
 
 
 
 
 

今残る建物の大部分は1613年に建てられたものですが、イギリスではエリザベス女王が1603年に亡くなり、チューダー王朝が幕を閉じてスチュアート王朝になって10年、日本では関ヶ原の戦いの少し後くらいの家です。

こういう古い建物に身を置く時、昔の人との距離がぐんとせまくなって、歴史がより身近に感じますね。

10/10/2016

この時期のコッツウォルズと湖水地方は.....

私は個人的にはイギリスは秋が一番好きです。今回はお客様がロンドンで二日間の自由行動を楽しまれた後で、私がコッツウォルズ2泊、湖水地方2泊、マンチェスター空港付近で一泊した後、最後にマンチェスター空港でお別れしました。

バイブリーのあの家の(日本でもテレビで紹介されています)前庭もすっかり秋の色に。





幸いお天気にも恵まれて。
 




この時期は人気のヒドコートの庭も人がほとんどいません。







藁葺の屋根からぶら下がるトマト。綺麗でした。大通りに面しているのに採って食べる人もいません。




アフタヌーンティをいただいたエティントン.パークのほテルの蔦はすでに深紅でした。庭を30分くらい散歩して。


 
 
 
 
 
 
今年はシェイクスピアが亡くなってちょうど400年にあたる年です。シェイクスピア関係の場所も訪れました。
 
 
 
 
そしてお墓参りも。
 
 
 
 
 
 
湖水地方に行く途中で立ち寄ったリヴァプール。
 
まずはビートルズのポールの家。
 
 
 
ジョンの家
 
 
 
 
ストロベリー.フィールドの門。今のものはレプリカだそうですが。
 
 
 
 
湖水地方では詩人ワーズワースの住んだライダルマウントの庭も散歩しました。
 



 
 
どんぐり
 
 

今から11月半ばにかけての湖水地方は格別です。
 
 
 






 
 
 
 
マンチェスターには予定より早めに到着しましたので、そのままドライブを続けてナショナル.トラストのライム.パークの館へ行きました。ここはテレビの「高慢と偏見」の撮影でダーシーの住むペンバリーとして使われた館です。ダーシーの留守中に館を見学に来たリズィーが池から上がってきたダーシーとばったり会う場面がありましたね。(私の記憶に間違いなければの話ですが。最近ちょっとづつ自信がなくなりつつある私の記憶力...)
 
 
でもお客様におしえていただいたことは、ここの水は殺菌されていないので実際に水からあがる場面はプールで撮影したとか。
 
 

 
 








観光客の足も遠のきつつあるこの時期は特におすすめです。幸いお天気にも恵まれて今回で湖水地方は4度目というお客様も「秋の湖水」を十分楽しんでいただけました。日程もお客様と相談しながら決めました。あまり日本ではウォーキングをされない方々でしたが、ロンドンでは一日3万歩、湖水地方でのウォーキングも含めたらかなりの距離を歩かれたはず。日本に帰られても是非、続けてくださいねー。