2/07/2018

動物救急サービス。

世界中で寒波が訪れているようです。テレビのニュースではロシアの大雪の模様が放映されています。私の住む地域でも雪は降りましたが積もるまでにはいきませんでした。

日曜の朝、この寒さの中を突然おにぎりを持って息子の家から車で15分のトレントパークという公園へ行くことを思いつきました。きっと私にとって今年初めてのスノードロップが見られるかも?と期待して。

ありました、ありました。







ベンチに座って凍えそうな手におにぎりを持って震えながらのピクニックでしたが、ちょっとはお花見気分を味わいました。

さて、この日は公園でうれしい発見がありました。それは野生動物を保護しているサンクチュアリーです。病気やけがをしている野生動物を保護するところです。ここにいる動物は鳥類から豚や鹿、うさぎなどさまざまですが、元気になれば野生に戻したり新しいオーナーを見つけたりします。完璧にチャリティで、働く人は全てボランティア、運営費はドネーションがほとんどです。少しの入場料を支払って中に入ってみました。








子供の遊び場もありますし、動物たちは自由に歩き回っています。動物園の動物とは明らかに違います。野生の動物を動物園で飼うこと自体不自然なことですが、ここの動物たちは元気になれば野生に戻ることができることをまるで知っているようにハッピーな顔をしています。ホント。

けがが完治する可能性のない動物は、一生ここで暮らすか他のサンクチュアリーに移されます。

そしてある一角で見つけたのが、野生動物救急サービスセンターです。車に轢かれた動物や病気の野生動物を保護するための救急サービスのオフィスで、救急車が待機しています。




創設者は動物福祉に貢献したことが認められエリザベス女王から勲章をいただいています(M.B.E.)。



イギリスでは助けが必要な野生動物を見つけた場合は、さまざまな動物保護団体がありますのでそこに連絡すれば引き取りにきてくれます。

ずっと前、娘がまだ小学生の時に公園で倒れているきつねを見つけました。当時は携帯もありませんでしたので、彼女のジャケットにきつねをくるんで車で獣医さんに連れていきました。残念ながら回復の見込みはないとのことで、安楽死という結果になりました。野生の動物は菌を持っている可能性があるので、本当は私たちのとった処置は適当ではなかったようです。知っていたら上記の救急サービスに連絡したのですが。その時の獣医の料金は無料でしたが、高い請求書が送られてきたという話も聞いています。

また、家の近くで迷い犬を見つけたことがあります。飼い犬だったことはほとんど間違いないのですが、捨てられたのか、単に迷っただけなのかはわかりません。でも放っておくことはできませんから、家に連れて帰り動物愛護協会に電話しました。丁度週末だったのでオフィスには人手がなく、「警察に連れて行ってください。」と言われました。えっ?警察?あのー見つけたのは泥棒ではなくて犬なんですけどー。

まあ、言われた通り近くの警察に連れて行ったところ問題なく引き取ってくれました。月曜になったら近くの愛護協会が犬を引き取りにきてくれるとのこと。


子供たちが小さかった頃、よく動物園に連れて行きました。でも今は孫を動物園に連れて行く気持ちはありません。前述しましたが、動物園で人間が見物するために動物を育てることは不自然なことと思います。動物園でおりの中で自由を失われた動物を見て単に「可愛いね!」と子供を喜ばせるより、サンクチュアリーなどに連れて行って野生動物も含め動物を愛する気持ちを小さいころから学ばせることは大切なことだと思います。動物を知ることは子供の長い人生には宝なのですから。

http://www.wras-enfieldwildlife.org.uk/index.html